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title: “IPOを経験する”と“市場価値を高める”は同義ではない。その気付きが、転職を成功に導いた。 | 私の転職ストーリー - プロコミット
description: ベンチャー／スタートアップ企業への転職成功ストーリーをご紹介。「事業会社でIPOを経験して市場価値を高めたい」という理由で転職に踏み切ったポストコンサルの寺澤さんは、転職活動の中で“市場価値を高める”の本当の意味に気付き、IPO時期未定のベンチャーへ転職を決意する。
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# “IPOを経験する”と“市場価値を高める”は同義ではない。その気付きが、転職を成功に導いた。

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寺澤真澄 氏（仮名）

(30歳　男性)

業種：

コンサルティングファーム→ITベンチャー

職種：

M&Aアドバイザリ→CFO候補

「事業会社でIPOを経験して市場価値を高めたい」という理由で転職に踏み切ったポストコンサルの寺澤さんは、転職活動の中で“市場価値を高める”の本当の意味に気付き、IPO時期未定のベンチャーへ転職を決意する。

## どんなボールでも拾える覚悟はありますか？

「事業会社でIPOを経験して市場価値を高めたい」。これが転職を考えた唯一かつ最大の理由だった。大学卒業後、外資系監査法人に6年間務めた後、同グループのコンサルティングファームへ転籍、M&Aアドバイザリとして2年間キャリアを積んだ。自分の市場価値を高めるには、今、転職しないと手遅れになると考え、転職サイトに登録したのは30歳を迎える冬だった。

柔和な表情で、しっかり自分の考えを述べる寺澤さんに好印象を抱いたプロコミットキャリアのコンサルタントは、そのキャリアと希望を鑑みたうえで、あえて「これまでいらっしゃった監査法人やコンサルティングファームと違い、ベンチャーでは、伝票を切ったり、仕分けしたり、泥くさい業務をしなければいけなくなります。どんなボールでも拾える覚悟はありますか？」と、きつい言葉を投げかけた。

これに対し寺澤さんは「経験はありませんが、覚悟はあります」と力強く答えた。

## 市場価値を高めるなら、IPO経験にこだわる必要はない

面談を終えたコンサルタントは、チームと情報を共有し、寺澤さんが力を発揮できる転職先をリストアップした。数十社の企業を紹介したが、年収800万円以上でCFOのポジションの空いているIPO準備企業という希望を満たす案件は少なく、応募には至らなかった。

コンサルタントは、寺澤さんが口にする「市場価値を高めたい」という言葉がひっかかっていた。「市場価値を高めることが目標ならば、IPO経験にこだわる必要はない。寺澤さんならば他のキャリアを選ぶことで、IPO経験より高い市場価値を手に入れられるはずだと考えました。しかし、私から説明してもなかなか納得してもらえませんでした」

悩んだ末、コンサルタントはひとつの解決策に行き着く。それは以前、転職を支援した人物が、今もCSOとして在籍するベンチャーを紹介することだった。その面接の場でCSOと話す中で、IPO経験にこだわらなくても、市場価値は高められることに気付いてもらえるのではないかと考えたのである。

## IPO時期未定のベンチャーをあえて紹介

その人物がCSOを務めるA社は、子育て支援ビジネスを展開するベンチャーで、偶然CFOのポジションを募集していた。問題は、A社のCEOは、現在IPOを考えておらず、寺澤さんの条件に合わないことだった。

寺澤さんにA社を紹介すると、いの一番に聞かれたのは「いつIPOするのか」だった。

これに対しコンサルタントは、「IPOの時期は未定です。しかし、A社は寺澤さんが望むCFOのポジションが空いていますし、年収も希望条件をクリアしています。何より経営企画に近いポジションで事業戦略づくりに携われることは、IPOの経験以上に市場価値を高めることになると確信しています。視野を広げるために応募してみませんか」と話すと「そこまでおっしゃるなら、一度お話を聞いてみます」と納得し、A社への応募が決まった。

## 意思決定を焦らず、他社の結果を待つことを提案

１次面接終了後、寺澤さんから「もう少しフェーズの早い会社が好みですが、将来性を考えると申し分ない会社で志望度が上がりました。また、CSOの方が私と同じアドバイザリから事業会社へ転職した方で、これから経験するであろうハードルや、何を得られるのかなどを伺え、多くの気付きがありました」と期待以上の反応が返ってきた。

A社からも「経験・能力ともにフィットしており、次は会食という形でフランクにお互いの理解を深めたい」と前向きな連絡があった。

ちょうどこのタイミングで、寺澤さんが他のエージェントで進めていた案件も最終面接まで進んでいることが判明した。しかし、本人の気持ちはA社に傾いており、もう1社の結論を待たずに決めようとしていた。

だが、コンサルタントはあえて「ここは焦って判断せず、両方の結果を待ってから意思決定しましょう」と寺澤さんをなだめた。

## 転職後に後悔する意思決定をさせてはならない

もう1社はIPOを経験できるフェーズにあったこともあり、もし、オファーを待たずにA社へ入社してしまうと、困難に直面したとき、『あのときオファーを待てばよかった』と後悔してしまうかもしれない。

だから、正々堂々と両者のオファーを受け、じっくり考えて結論を出すべきだと、コンサルタントは考えたのである。

コンサルタントは、A社に事情を話し「メンバーとの面談日を1週間遅らせてほしい」と頼み込んだ。優秀な人材が他社になびくかもしれないリスクの高い依頼にもかかわらず、A社は快く受け入れた。コンサルタントの判断を尊重し、寺澤さんにとってもそれが最善と納得してくれたのだ。

両者からのオファーを受けた寺澤さんは、最終的にはA社を選択した。もう1社はCFOのポジションが空いておらず、入社後もIPOの一部業務しか経験できないが、A社ならば、CFO候補でありながら経営企画にも携われ、市場価値を高められると判断したからである。

## “市場価値を高める”と“IPOを経験する”は同義ではない

担当コンサルタントは、「もしも、IPOを経験したいという要望に引っ張られ過ぎたら、今回のマッチングは成立しなかったでしょう。市場価値を高めるには、飾りとしてのIPOより数倍価値の高い経験があることを、CSOと引き合わせたことで気付いていただけたことが大きかったですね」と本案件の成功要因を振り返る。

A社に入社した寺澤さんは、CFO候補としてCSOの直下に配属され、経理・財務だけではなく、経営企画として事業に携わっている。経営企画の業務は、未経験のため、苦労することも多いが、日々着実に市場価値を高め続けている。

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