「自分に合う仕事(会社)を教えてください」
キャリアカウンセリングにおいて、この質問は非常によく出ます。転職の方向性が決まっている方も、やりたいことが決まっていない方も、「自分に合った仕事」というのは誰しも知りたいと思うのではないでしょうか。
転職を考えるきっかけとして、「今の会社やこの仕事は合っていない」という理由で現職を辞めたいという方も多くいらっしゃいます。
しかし、どうやって「合っていない」と判断したのか、逆にどのようにして「合っている」仕事を見つければよいのでしょうか。
この記事では、自己分析や適職診断をする前に知っておいてほしい、自分に合う仕事とは何か、合う仕事か否かをどうやって判断するのか、についてお伝えします。
- 目次
あなたは、「自分」のことを本当に知っていますか?
自分に合うか合わないかを考えるときに、「仕事」にフォーカスして考えていませんか。世の中にどんな仕事があり、その仕事が自分に合うのかどうかを照らし合わせて考えることが多いかと思います。
また、ウェブサイト上にある適職診断や適性判断などを試してみたことがある方もいるのではないでしょうか。しかし、肝心なのは「自分に合っている」状態というのが、いったいどういう状態なのかを知っているかどうかなのです。
そもそも「自分に合っている状態」とは、どういうことなのかをまずは定義してみましょう。
自分が何を望んでいるのか、どんな状態を好むのか?
あなたは仕事や働くこと、また、会社や仲間に対して、どのようなことを望んでいますか。 自分がどんな状態になったら、働きやすく、自分の力や可能性が存分に発揮できると思いますか。
まずは、自身の望んでいる状態を描いてみましょう。
過去を振り返り、自分らしく、かつ成果も出せていたときは、どのような条件が揃っていた時でしょうか、また、どのように取り組んでいた時でしょうか。今までのやりきった体験などを振り返ってみてください。
例えば、下記のような体験が思い当たるかもしれません。
- 一人の時間に集中して思考することが好きで、その時間の確保ができる。
- どちらかといえば、人と話す中でアイディアが湧いてくる。
- チームの中で、ある役割を任されると、自分の力が発揮できる。
- スピードの速い生産性を求められる職場で力が出せる。
- ルーティンをしっかり積み重ねる仕事が得意である。
このように、人それぞれ「合っている」といえる条件が違うことがわかります。
自身の今までの職場や人生を振り返り、自分が力を発揮できてきた時の体験を思い出してみましょう。
自分らしさや持ち味を発揮し、成果を出す
自分に合う仕事、合う会社という定義があるとすれば、「自分らしさや持ち味を発揮し、なおかつ成果が出ている」仕事や会社が「合う」といえるのではないでしょうか。
自分らしくいられるけれど、成果が出ない状態ではモチベーションが上がりませんし、評価がされなければ自分らしくいることが難しくなってしまいます。
一方で、成果は出ているけれど、楽しくなかったり、成長実感がない場合には、自分が望んでいる状態でないので、飽きたり、焦ったりしやすくなるのでは。よって、「自分が持ち味を発揮し、そのうえ成果を出せる状態」かどうかを見極められれば、「合っている」仕事につながる可能性が高くなります。
向き不向きよりも、自分がどうしたいかを考える
「自分に合う仕事」が仮に見つかったとして、それはとても良いことです。
ですが、キャリアにとっての正解は「向き不向きや、適性を活かせる」ことだけとは言い切れません。向いていないような仕事や最初は苦手だなと思うような仕事も、チャレンジすることで自分のスキルが伸びたり、得意な領域が増えることもあるからです。
できるだけ転職で失敗したくない気持ちは皆さん同じで、確からしい選択肢を取りますが、短期的・中長期的に、今、自分が何をしたいのか、どんな経験を積みたいのか、自分の提供できる価値は何なのかを含めて意思決定をすることが大切です。
「合わない」と感じたときも、すぐさま転職というよりは、いったい何が「自分には合わない」と感じさせているのか、「自分が合わせる」選択肢や提案はできないのか、一度立ち止まってみることをおすすめします。
その先に転職を具体的に見据えるのであれば、転職エージェントに相談するタイミングです。第三者の目線を通すことにより、自分ではイメージがつかなかった仕事が「合っている」可能性にもめぐり会えるかもしれません。
【参考リンク】
志望動機の答え方と考え方
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